【株式会社の設立】
■<設立のメリット>
@個人事業と異なり、会社の場合には、対外的な信用度がアップし、金融機関からの融資も受けやすくなります。
A個人事業と異なり、会社の場合には、対外的な信用度がアップし、ビジネス上の取引や契約の取り決め等の面で有利になります。 B個人事業と異なり、会社の場合には、対外的な信用度等の面で従業員が採用しやすくなります。
■<設立時の注意点>
@公証人による定款の認証を受ける場合や設立の登記の申請時には、印鑑証明書が必要になります(代表者印・銀行印・角印といった印鑑の準備が必要です)。
A従業員を雇用する場合等には、所管官庁への届出が必要になります。
B設立まで概ね10日〜2週間程度必要となります。 また、登録免許税として資本金の7/1000もしくは150,000円のいずれか高い金額・定款の認証や謄本等にかかる費用として約52,000円・定款の印紙代として40,000円(電子定款認証の場合は不要となります。)・印鑑代等その他費用が必要となります。
■主な設立手続きの流れ及び申請に必要な書類としては以下の通りになります。
@(発起人・商号・事業目的・本店所在地・事業年度・機関設計・資本金の額・株主等、会社の基本事項についての決定)
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A(定款の作成)
↓
B(定款の認証)
↓
C(資本金の振り込み・払込証明書の作成)
↓
D(設立登記申請書の作成)
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E(取締役決議書・就任承諾書の作成)
↓
F(OCR用紙・印鑑届出書の作成)
↓
G(設立登記の申請)
↓
H(設立登記の完了)
<発起人の決定について>
■会社を設立する場合には、基本事項を決定したり、定款を作成したりしなければならないわけですが、設立における一連の手続きを行う者のことを「発起人」といいます。この発起人の数は1人以上と定められ、発行される株式を必ず1株以上引き受けなければならないことになっています(尚、資格制限は特に定められておらず、法人でもなることができるとされています)。
<商号について>
■「商号」とは、会社の名称のことをいいます。この商号は、これまでは紛らわしい商号をなくすために、同一の市町村内において同種の営業をしている他人が登記した商号について、その商号と類似する商号を登記することが禁止されており、会社の設立の際に類似商号が存在するかどうかについての調査を行わなければなりませんでしたが、新会社法の下ではこの規制が撤廃されることになりました。しかし、撤廃されたからといって自由に商号を定められるというわけではありません。混乱が生じないようにするために同一住所での同一商号の登記や不正目的での商号の使用は禁止されていますし、この禁止規定に違反があった場合には、使用差し止め請求や損害賠償請求を受けることがあります。このようなことにならないためにも、商号の調査(実際には法務局にて手続きします)を行っておく必要があります。また、
1 「株式会社」の文字を必ず使用しなければならない
2 他の会社と間違えてしまうおそれのある文字や会社でないものが会社とみなされてしまうおそれのある文字を使用してはならず、また、決められた文字を使用しなければならない
とされており、注意しなければなりません。
<事業年度について>
■事業年度は自由に決定することができます(必ずしも毎年4月〜翌年3月末日までとする必要はありません。但し、決算期<企業が決算を行う会計期末の時期>を、例えば、事業の繁忙期を避けて適切な時期に設定する等して事業年度を決定する必要があります)。
<資本金について>
■株式会社を設立する場合には、これまでは最低資本金1,000万円という制度が設けられていました。しかし、新会社法の下ではこの最低資本金制度が撤廃され、資本金1円でも会社を設立することができるようになりました。実際に資本金の額を決定する方法としては、対外的な信用度という点に着目して決定する方法・必要となる運転資金から逆算して決定する方法・現物出資によって決定する方法等があります。原則として株式の総額が資本金になる(1株の価格×発行株式総数=資本金の総額)わけですが、まず資本金の額を決定し、そしてこの資本金の額を決定した後に1株当たりの価格(一般的には5万円とする場合が多いようです)の決定を行います。また、1株当たりの価格を決定した後においては、発起人の引受株数の決定を行います。こうして、それぞれ出資する金額を金融機関に振り込む手続きを行うことになります。
<株式と株主について>
■株式会社における出資者(社員)としての地位のことを「株式」といい、株式会社に対する持分を購入した者を「株主」といいます。「株式」は、原則として自由に譲渡することができるとされているのですが、自由に譲渡できるような状態に置かれていれば、「他人に経営権を握られてしまう」可能性が存在することになります。 そこで、このようなこともあることから、株式の譲渡に制限つけることができるようになっています。このような「株式譲渡制限会社」とするためには、「譲渡制限会社とする」・「株式の譲渡には取締役会あるいは株主総会の承認が必要である」旨の規定を定款に定めておくことで、可能となっています(但し、株式譲渡制限会社の場合、取締役の任期を最長10年まで延長することができるようになります)。
一方、株式を証券化したものを「株券」といいます。株式の株券としての証券化には、譲渡をスムーズに行えるというメリットがありますが、紛失や盗難の危険を伴うというデメリットもあります。
そこで新会社法では、定款において株券の発行についての規定がない限り、株券を発行しない(「株券不発行の原則」)という規定が置かれることになりました(既存の株券発行会社が株券不発行会社に移行するには、定款に株券不発行について規定する必要があります。新会社法の施行により当然に株券不発行会社に移行するわけではありませんので注意が必要です)。
<定款>について
■「定款」というのはその会社の基本となる規則を定めたものであり、会社の運営はこの定款に従って行われることになっています。この定款の作成にあたり記載しなければならない事項としては、
●「絶対的記載事項」
(会社の目的や商号、本店の所在地、設立時の出資額、発起人の住所や氏名等必ず記載しなければならないもので、記載されない場合、定款自体が無効となってしまうという重要なもの)
●「相対的記載事項」
(変態設立事項や株式譲渡制限の規定等記載しなければ効果の認められないものですが、記載がない場合でも定款自体の効力に何ら影響しないというもの)
●「任意的記載事項」
(株主総会の召集時期、株式の事務手続きや決算期等定款以外の会社規則等でも規定できるもので、定款に記載した場合、その事項について変更があったときは、定款の変更についても行わなければならないというもの)
という3つの事項があります。また、定款の作成終了後には公証人による認証を受けなければなりません。この定款の認証は、設立しようとする会社の本店(本社)の所在地を管轄する法務局又は地方法務局に所属する公証人に依頼することになっています(作成にあたっては、「電子定款」とすることも認められており、電子公証制度を利用して作成した場合には、印紙代の40,000円が不要になります)。
<登記について>
