ひらめきお知らせ
 
高齢者住宅新聞社主催の「高齢者住宅フェア2008」が10月17日(金)・18日(土)の2日間、インテックス大阪にて開催されます。
高齢者住宅の運営をお考えの方や興味のある方は是非参加されてみてはいかがでしょうか。
 
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介護サービス事業を始める前に

■介護サービス事業を始めるにあたり、「在宅型」か?「施設型」か?ということになるかと思いますが、まず「在宅型」のメリットとしては、

@初期投資が少ない
A必要な数の人員を集めさえすれば簡単に事業を始めることができる

といったことが挙げられますが、その反面デメリットとしては、

@利益率が低い
A業務形態が不定形である
B契約やサービスの提供等の面で利用者とのトラブルが発生しやすい

といったことが挙げられます。一方、「施設型」のメリットとしては、

@一定数以上の利用者を確保できれば利益につながる
A業務形態が定型的である

といったことが挙げられますが、その反面デメリットとしては、

@土地や建物・設備等の投資のリスクがある

といったことが挙げられます。介護を受けたい場所として自宅を挙げている高齢者が数多いといわれているわけですが、そのような中で介護サービス事業を始めて利益を上げていくためには、「訪問系の介護サービス」を中心に他の事業を組み合わせた事業展開、例えば、

@「居宅介護支援事業」をベースに「訪問系・通所系の介護サービス」・「福祉用具貸与・販売等の事業」を組み合わせる方法
A移送や配食等介護保険の対象外のサービスを組み合わせる方法

等について検討していく必要があります。


 

                                                          ■ところで、実際に介護サービス事業を行う上で事業としての基盤を築いていくためには、しっかりとしたマーケティング戦略を立て、このマーケティング戦略を基にして事業計画を作成することが何よりも大切となります。


★「マーケティング」について


●「(情報収集と分析)」

介護サービス事業は、限定された地域内で事業展開を行うことになりますので、利用者のニーズに対応したサービスを提供していくためには、実際に事業を行う地域の情報の収集と調査及び分析(市区町村の介護保険事業計画の情報・地域包括支援センターや社会福祉協議会・医療機関その他の関連機関の情報の収集、介護サービス施設や指定事業者・介護給付費等についての調査を行うこと)が大切になります。

●「(戦略の策定)」

情報分析の結果を基にして戦略の策定を行いますが、この中心となる考え方の手段として、

1)商品戦略(Product)
<他の事業所と競争していく中で、「どんなサービスを提供するのか?」・「どのくらいの利益を上げるのか?」について明確にします。>

                                                           2)価格戦略(Price)
<サービスを提供する上でのコスト・価格に対する利用者の受容性・他の事業所との競争力を考慮して価格の設定を行います。>

                                                           3)流通戦略(Place)
<利用者に対して効率的なサービスを提供することを念頭において立地・予算・スペース等を検討し、サービスの提供場所の設定及び物件の選定等を行います。>

                                                           4)プロモーション戦略(Promotion)
<サービスを提供していく中で、パンフレットやホームページの作成、タウンページへの掲載、セミナーやイベントの開催等の広告宣伝やPR活動、居宅介護支援事業者・既存の介護サービス事業者・地域包括支援センター・社会福祉協議会・医療機関・自治体や地域住民への営業活動、顧客満足度向上に向けてのホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)体制の整備とISO9001の取得等の効果的な組み合わせについての決定を行います。>

                                                              5)接客要員(Personnel)と顧客参加(Participation)
<人材の質の向上ということで、サービス提供者の利用者に対する接し方やマナーについての完成度を高めること、サービスの質の向上ということで、利用者参加型のサービスの提供を促進させること、更に経営理念の確立や社員のパート化による人件費の固定化の防止・業務のアウトソーシング化等の戦略の策定、P(計画)D(実行)C(確認)A(対策実行)サイクルを確立させることによって、事業経営の質を高めていくことが重要となります。>

等といったものが挙げられます。

●「(戦術の策定)」

こうして策定した戦略を基にして、実際の活動内容をスケジュールと共に年間計画・半期計画・四半期計画・月間計画・週間計画等というように、具体的な行動計画として(それぞれの活動に対する予算の設定も同時に行います)順次決定していくことになります。


★「事業収支計画の作成」について

                                                          ●事業としての基盤を築いていくためにはまた、実際の事業計画の作成に入る前に、

@「なぜ介護サービス事業を始めるのか?
A「いつから事業を始めるのか?
B「どの場所で事業を始めるのか?
C「誰が事業を行うのか?
D「誰に対して事業を行うのか?
E「(料金体系も含めて)どのようなサービスを提供するのか?
F「どのような方法でサービスを提供するのか?

等について考えることが大切です。そうして、具体的な事業収支計画を作成していきます。

●「(資金計画)」

法人を設立するために必要な費用・事業所費用やその他の備品等の費用・事業の立ち上げ後の運転資金等についての検討を行います。

●「(売上計画)」

基本となる部分・加算や減算が行われる部分について確認する等、それぞれの介護サービスについての介護報酬単位の構造をしっかりと把握した上で検討を行います。

●「(経費計画)」

介護サービス事業において、経費の大半を占めるのは人件費です。人員の職種と配置人数(事業の種類や利用者の数により法律で定められています)についての確認、また、人件費について、職種ごとの地域の相場を調査します。

●「(収支計画)」

作成した売上計画と経費計画を基に、どのくらいの利益(売上高−経費)が出るかについて算出します。また、経費を抑えて利用者の数を増やし、売上高をアップさせるための計画についても同時に検討を行います。

●「(資金繰り計画)」

毎月発生する事業所の家賃や社員の給与の支払いには現金が必要となりますが、介護報酬は介護保険請求の約1ヶ月半後に入金されることになっています。売上の大部分を介護報酬に依存する事業者の場合には、

・「売上高の現金の入金はいつ行われるのか?
・「毎月の支払いの際に手元に必要な現金があるのか?

について把握しておく必要があります。尚、事業を立ち上げる場合の資金繰り計画は、1ヶ月単位のものを作成します。また、これらの事業収支計画は、一度作成すればそれで終了又は完成というものではありません。様々な事情等によって計画の変更を余儀なくされる場合もあります。事業を失敗させないためにも、計画の見直しも含めて作成していくことが何よりも重要となります。


 

                                                          ★「物件の選定」について
 

●各介護サービス事業によって異なるのですが、物件の選定にあたっては、

@交通の便や道路幅、周囲の環境等の立地
A設備の設置等についての予算
B事務所等の室内や駐車場等のスペース

等を考慮する必要があります。実際に物件を探すといった場合には、地元の不動産業者を利用する方法もありますが、商工会議所や商工会等でも空店舗情報等についての情報収集ができるようになっています。


 

                                                          ★「職員の採用」について
 

●介護サービス事業においては、多くのホームヘルパーが必要になります。このホームヘルパーの雇用形態としては、

@正社員
Aパートタイマー
B契約社員
C派遣社員
D登録社員

等といったものがありますが、事業者は募集や採用方法についてはもちろん、どのような雇用形態の下で組織化し、サービスの提供を行っていくかについて検討する必要があります。実際には、利用者宅への訪問日時の予定表の作成や各ホームヘルパーごとの勤務の予定表の作成、担当するエリアの決定等を行い、ローテーションを組むことになりますが、利用者の要介護度・認知症の有無・その他性格面、また、ホームヘルパーの能力や適性等(労務管理や定期的な教育訓練の実施等を行うことも重要です)、利用者とホームヘルパーの相性を考慮しながら、サービスの提供を行っていかなければなりません。


                                                           ★「介護職員基礎研修」について
 

●介護職員基礎研修というのは、介護職員として介護サービスに従事しようとする者を対象に、対人への理解や対人への援助の基本的な視点や理念、職務に従事する上での基本姿勢、基礎的な知識や技術等を修得させること、より専門的な知識・技術を修得するための機会を与えることを目的として行われるものです。この介護職員基礎研修の実施主体は、都道府県知事又は都道府県知事の指定した者となり、また、介護福祉士資格を有していない者で、今後介護職員として従事しようとする者若しくは現任の介護職員が対象となります。研修科目等については告示に従って定められており、各科目とそ れぞれの研修時間数については、以下の通りとなっています。

1)研修科目と研修時間数

<基礎理解とその展開:360時間>
1 生活支援の理念と介護における尊厳の理解:30時間
2 老人、障害者等が活用する制度及びサービスの理解:30時間
3 老人、障害者等の疾病、障害等に関する理解:30時間
4 認知症の理解:30時間
5 介護におけるコミュニケーションと介護技術:90時間
6 生活支援と家事援助技術:30時間
7 医療及び看護を提供する者との連携:30時間
8 介護における社会福祉援助技術:30時間
9 生活支援のためのアセスメントと計画:30時間
10 介護職員の倫理と職務:30時間

<実習:140時間>
1 事前演習:8時間
2 実習:124時間
1)施設・居住型実習:80時間
2)通所・小規模多機能型実習
訪問介護実習:40時間
3)地域の社会資源実習:4時間
3 事後演習:8時間

合 計:500時間

(尚、1〜2級課程修了者・介護業務の現任者等については、以下の通りに科目の一部が免除されることになっています。)

@ 介護等の実務経験1年以上の者(従事期間が365日以上かつ就労日数が180日以上の者)
・1級課程修了者:60時間
・2級課程修了者:150時間(介護技術講習会修了者は120時間)
・その他:300時間(介護技術講習会修了者は270時間)

A介護等の実務経験1年未満の者
・1級課程修了者:200時間
・2級課程修了者:350時間
・その他:500時間



★「助成金」について

                                                           ●新しく介護サービス事業を始めるといった場合には、担当窓口に申請することにより助成金の支給を受けることができるようになっています。介護サービス事業の場合には、基本的には、介護労働安定センター都道府県支部に「申請計画書」と必要書類を添付して提出し、助成金の支給を受けるという形になっています。介護サービス事業関連の主な助成金の種類としては、以下のものがあります。


1 「介護基盤人材確保助成金
(介護の分野において新しいサービスの提供等を行おうとする事業主が中心的な役割を担う人材を雇い入れた場合に支給されるというもの)
<特定労働者(社会福祉士・介護福祉士・ホームヘルパー1級の資格があり、保険医療や福祉サービスでの実務経験が1年以上の者又はサービス提供責任者としての実務経験が1年以上の者。但し、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の短時間労働者である雇用保険の一般被保険者は除きます。)1人あたり6ヶ月で70万円{上限3人}>

                                                                                 
2 「介護雇用管理助成金
(介護の分野における新しいサービスの提供等に伴って、雇用管理の改善や人材育成のための教育訓練を行う事業主に対して支給されるというもの)
<1年間に雇用管理に要した額の2分の1〜3分の2(上限100万円){教育訓練の場合には賃金の助成があります}>

                                                          助成金の詳細についてはこちら。