■10人以上の常用労働者を雇用している約6万2004事業所(有効回答数4万5818事業所)を対象に実施された2011年度の「賃金構造基本統計調査」の結果の概要が厚生労働省により発表されました。
それによりますと、男女の合計賃金が29万6800円(平均41.5歳・勤続11.9歳)で前年の2010年と比較して0.2%の増加となり、男女別では、男性の賃金が32万8300円(平均42.3歳・勤続13.3年),女性の賃金が23万1900円(平均39.9歳・勤続9.0年)となり、男性の賃金は前年の2010年と比較して同じでしたが、女性の賃金は1.9%の増加という結果になったようです。
(※年齢階級と共に変化する賃金額の状況を見てみますと、男性では年齢階級が高くなると共に賃金額も増加しており、50歳〜54歳が41万7900円で最高となり、その後は下降,女性では40歳〜44歳が25万4100円で最高となり、その後は男性と比較して緩やかに推移しているようです。)
また、産業別に賃金を見ますと、男性では金融業,保険業が49万2300円で最も高く、運輸業,郵便業が26万4400円で最も低くなっており(医療・福祉は34万5900円)、女性では教育,学習支援業が30万7400円で最も高く、宿泊業,飲食サービス業が18万6900円で最も低くなっているようです。(医療・福祉は24万7000円)
(※産業別に賃金額の状況を見てみますと、男性では金融業,保険業は45歳〜49歳で賃金が最高となり、その後は大きく下降,運輸業,郵便業・宿泊業,飲食サービス業は他の産業と比較して緩やかに推移しているようです。女性では金融業,保険業・教育,学習支援業は年齢階級が高くなると共に概ね賃金も増加しているのですが、製造業・運輸業,郵便業・宿泊業,飲食サービス業は他の産業と比較して緩やかに推移しているようです。)
尚、全体としましては、女性の平均賃金が男性の平均賃金の約7割まで増加した形になり、男女間の賃金格差が過去最少となったということのようです。
女性の就業が増加すれば、業種によっては賃金格差はさらに縮小されるかもしれませんね。
(2012年3月・・・厚生労働省「賃金構造基本統計調査結果の概況」・「日本経済新聞の紙面」より)
■インターネット経由で情報システムを利用するという『クラウド型コンピューティングシステム』を活用することで、医師,介護士,ケアマネジャー等が情報を共有することができるということから、病院に入院するというのではなく、自宅で受ける医療・介護サービスである在宅医療・介護の現場においても、こうしたネットワークを利用した効率化に向けての取り組みが進められています。
JR横浜駅周辺で在宅医療サービスを運営するクリニックにおいては、連携している介護事業所・訪問看護事業所の介護士・看護師が訪問先の患者一人ひとりの状況について書き込みを行い、その後、院長がスマートフォンでその患者の情報を確認し、患者宅を訪問するという形で行われているようです。
(※このクリニックでは、2010年4月にインターネット上で情報交換を行うことができるサイボウズのクラウドサービスの利用を開始されています。尚、このサイボウズのクラウドサービスにおいては、個々の患者についてのページが許可された者しか閲覧することができないように設定されているため、患者の情報が漏れてしまうことがなく、安心であるということのようです。)
実際にシステムを利用する中で、「患者の状況をあらかじめ把握した上で往診するため、その場で必要な処置を行うことができる。」,「スマートフォンを利用することで、外出先から緊急で呼び出しを受けても患者の状況を容易に把握することができる。」,「患者にとっては医師,介護士等が一つのチームで診てくれていると感じられる。」という点がメリットとして挙げられるようです。
また一方で、東京・港区の介護事業者4社が設立した介護事業団においては、2011年9月、クラウド型のコールセンターシステムが開発され、区内の高齢者を対象に24時間の訪問サービスが実施されています。
訪問の要請があれば、24時間どの場所からでも高齢者の情報を見られるようにする,携帯電話のGPS機能(全地球測位システム)とも連動させて、コールセンターから高齢者の携帯電話への電話により所在地が即座に把握することができるようにする,等の取り組みが行われているようです。
在宅医療や介護サービスの需要は、高齢化に伴って増加しているという状況にあるわけですが、今後益々24時間・365日対応するための体制の整備が必要となってくるのではないでしょうか。
そういった意味でも、こうしたクラウド型のシステムの活用は、事業所として有益かもしれませんね。
(2012年3月・・・「日本経済新聞の紙面」より)
■認知症への理解を深めて患者の生活を支援するという「認知症サポーター」の制度が最近注目を集めているようです。この制度は、全国キャラバン・メイト連絡協議会と厚生労働省が普及を進めているというもので、昨年2011年末までに全国で約8万6000回の講習が行われ、50歳代から60歳代の年齢層の方々を中心に300万人以上のサポーターがいらっしゃるそうです。実際には、地域の集会場だけではなく、
●近畿大阪銀行⇒『認知症を正しく理解することで高齢者へのサービスの質を高めていく』ということで、2010年2月から正社員が講習を受け始め、2011年7月までに約2400人全員が受講。
●広島銀行⇒166店舗の行員を対象に講習を開始し、2012年1月末現在で約97%が受講。
●兵庫県養父市⇒地域包括支援センターの保健師が講師を務める養成講座を開始。人口約2万7000人のうち12%がサポーターとなり、地域ごとにグループを結成して認知症の住民の見守り活動を実施。
というように企業等においても講習が実施され、様々な面で活用されているようです。
厚生労働省・老健局が2003年に実施した調査によりますと、認知症患者の数は、2015年に250万人,2030年に353万人,2040年までに345万人に達すると推計されています。協議会としては、「認知症患者1人につきサポーター1人」という体制を目標にしているようですが、このサポーターの制度が全国的にもっともっと広がっていけばいいですね。
(2012年2月・・・「日本経済新聞の紙面」より)
■介護事業を運営している各社の間で、通所介護(デイサービス)事業において独自のサービスを導入する動きが出てきているようです。その一例としては、
●ツクイ⇒全国約350ヶ所ある自社の通所介護(デイサービス)の拠点すべてに、非常勤を含めて100人〜200人の理学療法士(日常動作が困難な高齢者等に対して運動や動作の訓練を行う。)を採用して配置し、高齢者のリハビリを支援する。<2012年度中に実施。>
●ユニマットそよ風⇒都市部を中心とした一人暮らしの高齢者の需要の増加を見込み、日曜日に遊休施設となっている約70ヶ所の自社の通所介護(デイサービス)の拠点を開業して利便性を高める。<2012年3月期・2013年3月期に実施。>
●ニチイ学館⇒犬の散歩やエサやり等を通じて、ストレスの軽減や引きこもり状態の改善が期待されるということから、自社の通所介護(デイサービス)の7拠点に自社で育成したセラピー犬を派遣し、犬と触れ合うことで生活の質を高めるという「ドッグセラピー」を実施する。<2011年10月より実施。順次全国に拡大予定。>
となっているようですが、通所介護(デイサービス)は、「有料老人ホーム等の介護施設と比較して初期投資の金額を低く抑えられる」,「訪問介護(ホームヘルプサービス)と異なり、効率的にサービスを提供することができる」という理由から、介護事業の中でも参入しやすい事業であるといわれています。
この2012年4月から介護報酬の改定が実施される予定となっておりますが、介護事業者間における顧客の囲い込みの競争が益々激しくなっていきそうな感じですね。
(2012年2月・・・「日本経済新聞の紙面」より)
■全国の主要な産業に雇用される労働者の賃金の実態について、雇用形態,就業形態,職種,性別,年齢,学歴,勤続年数,経験年数等を明らかにすることを目的として実施されている2011年「賃金構造基本統計調査(都道府県別速報)」の結果が厚生労働省により発表されました。(都道府県別の賃金<2011年6月分>についての集計結果「速報」で、10人以上の常用労働者を雇用する4万5818の事業所を対象に2011年7月に実施されました。)
それによりますと、都道府県別の2011年の賃金について、前年の2010年と比較して増加したのが24都府県,減少したのが23道府県(前年の2010年については増加したのが31道府県,減少したのが16都府県)となり、そのうち、最も大きく増加したのが奈良県の+1万9300円,最も大きく減少したのが山口県の-1万900円,(1万円以上の増加となったのは3府県<前年2010年は1県>,1万円以上の減少となったのは1県<前年2010年は2県>。)となったようです。
具体的には、賃金が最も高いのが東京都の37万2900円,次いで神奈川県の32万9800円,大阪府の31万5600円,<前年の2010年の東京都は36万4800円で最高額>賃金が最も低いのが青森県の22万2200円,次いで沖縄県の22万3100円,山形県の23万2700円<前年の2010年の沖縄県は22万3900円で最低>となり、この賃金が最も高い東京都と最も低い青森県との差が15万700円で、前年の東京都(最高)と沖縄県(最低)との差である14万900円よりも9800円増加して、5年ぶりの賃金格差の拡大(2006年の東京都と青森県の差である15万3300円をピークに4年連続で前年よりも減少している形となっていたようです。)となったようです。
専門家の方の話では、「地方の経済については主として製造業がけん引している例が多くなっており、円高の影響により企業の業績が低迷すればその分賃金格差も広がっていくことになる」ということですが、まだまだ格差の縮小までには時間がかかりそうな感じですね。
(2012年1月・・・厚生労働省「賃金構造基本統計調査結果の概況」・「日本経済新聞の紙面」より)

