合同会社の特徴について

■2006年5月の新会社法の施行によって「合同会社」を設立することができるようになったわけですが、この「合同会社」は、アメリカで普及している制度を参考にしているということから、日本版LLC(=Limited<=有限> Liability<=責任> Company<=会社>)とも呼ばれており、これまでのどの会社組織にも属さない新しい会社組織です。
また、この合同会社の持つ特徴としては、主に、

1 有限責任社員のみで構成されていること                                        (=出資と経営が一致しているのですが、出資額の範囲内でのみ責任を負います。)

2 原則として社員全員が代表権及び業務執行権を有すること                              (=社員の中から代表社員・業務執行社員を決めることも可能です。)        

                                                                   3 組織の内部自治が認められることで、柔軟な運営が可能であること                         (=株式会社における取締役会や監査役といった機関を設置する必要がなく、柔軟な機関設計を行うことができ、また、出資額の比率に関係なく利益の配分を行うことも可能です。)

4 社員1人のみでの設立・存続が認められていること

5 会社の運営に関する意思決定は、原則として出資者全員の過半数の同意によって行われるものであること                                                   (=定款に業務執行社員について規定した場合には、業務執行社員の過半数の同意で意思決定を行うことになり、また、「多数決」とすることや「重要事項については3分の2以上の同意を得る」とすることも可能です。)

等といったことが挙げられています。

合同会社の設立手続きについて

【合同会社の設立】

■<設立のメリット>

                                                                   @個人事業と異なり、会社の場合には対外的な信用度がアップし、金融機関から融資を受ける場合やビジネス上の取引・契約の取り決め等を行う場合に有利になります。
A株式会社と異なり、出資と経営が一致しているのですが、出資した金額の範囲内でのみ責任を負うという有限責任となります。                                                            B株式会社と異なり、自由な機関設計と運営が可能です。                                         C将来的には、株式会社に組織変更することも可能です。                                 D個人事業と異なり、様々な面で節税が可能となります。

                                                                    ■<設立時の注意点>

@設立の登記の申請時には、印鑑証明書が必要になります(代表者印・銀行印・角印といった印鑑の準備が必要です)。
A従業員を雇用する場合等には、所管官庁への届出が必要になります。
B設立まで概ね10日〜2週間程度必要となります。 また、登録免許税として60,000円(オンラインでの登記申請を行う場合には55,000円)・定款の印紙代として40,000円(電子定款の場合は不要となります。)・印鑑代等その他費用が必要となります。

                                                                   ■主な設立手続きの流れ及び申請に必要な書類としては以下の通りになります。
   

@(社員・商号・事業目的・本店所在地・事業年度・資本金の額等の会社の基本事項についての決定)
↓  
A(「定款」の作成) 
↓       
B(資本金の振り込み・「払込証明書」の作成)

C(「設立登記申請書」の作成)
↓ 
D(「代表社員および資本金決定書」・「就任承諾書」の作成)                               ↓
E(「資本金の額の計上に関する証明書」の作成)

↓                                                                  F(「OCR用紙」・「印鑑届書」の作成)

G(設立登記の申請)

H(設立登記の完了)

 

 

●<定款について>

 

合同会社の場合には、社員となる者が定款を作成し、内容についての社員全員の同意を得て署名又は記名押印を行うことが必要となります。そしてまた、この定款には、

@絶対的記載事項                                                        (=定款に必ず記載しなければならない事項)

1) 目的  
2) 商号  
3) 本店の所在地  
4) 社員の氏名又は名称及び住所  
5) すべての社員が有限責任社員であること  
6) 各出資者の出資金の額

                                                                   A相対的記載事項                                                        (=定款に規定した場合に有効であるとされる事項)

1) 業務執行社員・代表社員についての規定  
2) 利益の配当  
3) 損益分配・残余財産の分配の割合  
4) 退社の条件  
5) 解散の事由  

B任意的記載事項                                                        (=定款に任意に記載することができる事項)

1) 事業年度  
2) 業務執行社員・代表社員の報酬  
3) 社員総会の開催の規定  

                                                                   等についての事項があります。


●<商号について>

商号」とは、会社の名称のことをいいます。この商号は、これまでは紛らわしい商号をなくすために、同一の市町村内において同種の営業をしている他人が登記した商号について、その商号と類似する商号を登記することが禁止されており、会社の設立の際に類似商号が存在するかどうかについての調査を行わなければなりませんでしたが、新会社法の下ではこの規制が撤廃されることになりました。しかし、撤廃されたからといって自由に商号を定められるというわけではありません。混乱が生じないようにするために同一住所での同一商号の登記や不正目的での商号の使用は禁止されていますし、この禁止規定に違反があった場合には、使用差し止め請求や損害賠償請求を受けることがあります。このようなことにならないためにも、商号の調査(実際には法務局にて手続きします)を行っておく必要があります。また、

1 「合同会社」の文字を必ず使用しなければならない
2 他の会社と間違えてしまうおそれのある文字や会社でないものが会社とみなされてしまうおそれのある文字を使用してはならず、また、決められた文字を使用しなければならない
                                                                   とされており、注意しなければなりません。

 

●<本店の所在地について>
                                                                   会社の本店の所在地とする場所に関して、特に制限はありません。ただ、アパートや賃貸マンション等一時的に借りている場所を本店の所在地として登記するといった場合にはその物件を管理しているオーナーの方や管理会社に確認しておく必要があります。また、この本店の所在地を移転する場合には変更の登記手続きを行わなければならなくなっており、同一の法務局の管轄地域内での移転の場合は30,000円、管轄地域外への移転の場合は60,000円の登録免許税が必要となりますので、なるべく移転する可能性の低い場所を選択するのがよいでしょう。

 

●<公告の方法について>

 

一般に、公告の方法には、

 

@官報に掲載する方法                                                     A新聞に掲載する方法                                                     B電子公告

                                                                   がありますが、定款に特に規定しなければ、官報に掲載する方法を用いる旨の記載をすることになっています。


●<社員の決定について>

 

合同会社では、出資と経営が原則として一致(出資者=経営者)しており、会社の持ち主も経営者も会社に出資をした社員ということになります。合同会社の社員はそのすべてが代表権及び業務執行権を有することになります。複数の人数で設立した場合にはそれぞれが会社を代表する権限を持ち、業務行うことになるわけです。しかし、このように会社の社員全員が代表権を有しているということになれば、実際の事業の運営に支障をきたす恐れがありますので、「代表社員」を1人決めておくのがよいでしょう。また、業務執行権についてもすべての社員が有することになるわけなのですが、「出資はするが、経営には参加しない」という出資者がいる場合や「ある特定の人に会社の経営を任せる」としている場合等には、定款に規定することによって「業務執行社員」を限定することができるようになっています。             

 

●<資本金について>

実際に資本金の額を決定する方法としては、対外的な信用度という点に着目して決定する方法・必要となる運転資金から逆算して決定する方法等があります。会社としての対外的な信用度という面に着目して高めの金額を設定する、半年もしくは1年程度の運転資金を割り出し、その金額を資本金として出資する、等といった方法を用いて資本金の額を決定していく必要があります。また、実際の手順についてですが、まず社員(出資者)になろうとする者が代表者を1人決めます。そして、その代表者が個人名義で銀行口座を開設(設立後は法人名義の口座を開設することになります)し、この銀行口座に出資金の払い込みを行います。出資金の払い込みが終了すれば、出資額の払い込みを行ったことを証明する書類(出資金払い込み証明書)の作成を行うことになります。

 

●<事業年度について>
                                                                   事業年度は自由に決定することができます(必ずしも毎年4月〜翌年3月末日までとする必要はありません。但し、決算期<企業が決算を行う会計期末の時期>を、例えば、事業の繁忙期を避けて適切な時期に設定する等して事業年度を決定する必要があります)。 

                                                          

●<登記について>

 

一定の事項について広く一般に公開するために帳簿への記載と記録を行うことを「登記」といいます。会社を設立する時や組織の再編を行う時・変更すべき事項がある時等に必要とされています。この「登記」は、会社を設立する場合には、2週間以内に本店の所在地を管轄する法務局に申請しなければなりません。実際には、「設立登記申請書」・「定款」・「代表社員及び資本金決定書」・「就任承諾書」・「印鑑証明書」・「払込証明書」・「資本金の額の計上に関する証明書」・「OCR用紙」・「印鑑届書」等の書類を法務局に提出して行うことになるわけですが、登記の申請日が会社の設立日(土・日・祝日は除きます)になりますので、よく検討して行う必要があります。また、登記の申請から完了まで概ね1〜2週間程度となっています。

合同会社の設立後の手続きについて

■<設立後の届出・手続きについて>

 

合同会社の設立後においては、主に以下の届出や手続きが必要になります。


@「税務署への届出」について

 

会社設立後2ヶ月以内に法人設立届出書」の提出を行います。

会社設立の日から3ヶ月を経過した日、設立の日の属する事業年度の終了する日のいずれか早い日の前日までに「青色申告承認申請書」の提出を行います。

設立第1期目の確定申告書の提出期限までに「減価償却資産の償却方法の届出書」・「棚卸資産の評価方法の届出書」の提出を行います。

支払事務所の設立から1ヶ月以内に「給与支払事務所等の開設届出書」の提出を行います。

特例を受けようとする月の前月末までに「源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書」の提出を行います。

 

 

A「都道府県税事務所・市区町村役場への届出」について 

 

会社設立後1ヶ月以内に「法人設立届出書」の提出を行います。

 

 

B「社会保険事務所への届出」について                                  

 

保険関係成立後5日以内に「健康保険・厚生年金保険新規適用事業所現況書」・「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」の提出を行います。

 

 

C「労働基準監督署への届出」について

 

従業員を雇い入れた日から10日以内に労働保険保険関係成立届」の提出を行います。  

保険年度の初日から50日以内に「労働保険概算保険料申告書」の提出を行います。

 

 

D「公共職業安定所への届出」について

 

事業所を設置した日から10日以内に「雇用保険適用事業所設置届」の提出を行います。

従業員を雇い入れた日から10日以内に「労働保険保険関係成立届」の提出を行います。  

従業員を雇い入れた日の属する月の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」の提出を行います。

                                                                                                                     

                                                                              

■<合同会社の納税について>

 

会社が国に納める税金として、「法人税」と「消費税」があります。「法人税」は、会社の所得(売り上げ−必要経費)に対して課税され、「消費税」は、設立時の資本金又は前々年度の売り上げが1000万円を超えた場合に課税されます。一方、地方に納める税金として、「法人住民税」と「法人事業税」があります。「法人住民税」には、本金の額ごとに決められている税率によって納めるもの(均等割)と法人税額によって決められている税率によって納めるものがあり、「法人事業税」は、法人所得によって3段階の税率が定められています。

 

                                                                   ■<資金の調達について>

 

介護サービス事業に限らず、実際に事業運営を行っていくにあたり、運転資金や施設等への投資資金が新たに必要となる場合も十分に考えられます。その際に知っておくと便利なのが「資金調達というものです。民間の銀行や信用金庫、「国民生活金融公庫」等の政府系金融機関、各地方自治体(指定金融機関を含む)・信用保証協会等といった機関から融資を受ける方法がありますが、自己資金との兼ね合いも含め、綿密な事業計画を立てる必要があります。
 

                                                                   ■<設立後の各種変更手続きについて>

 

会社を設立後、実際に事業を運営していくにあたっては、様々な面で各種変更手続きを行わなければならない場合が出てくることがあります。その際に必ず行わなければならないのが、定款の変更です。一般には、事業目的の変更や社員の変更等を行う場合にこの定款の変更を行わなければならないのですが、実際には、社員全員の同意を得て行うことになります(また、定款に「総社員の3分の2以上の同意によって定款を変更することができる」と規定することもできるようになっています)。そして、この定款の変更を行った場合には、管轄の法務局にて登記の手続きを行うことになっています(手続きにより、登録免許税が必要になります)。

 

合同会社の設立後の手続きについて

■<設立後の届出・手続きについて>

 

合同会社の設立後においては、主に以下の届出や手続きが必要になります。


@「税務署への届出」について

 

会社設立後2ヶ月以内に法人設立届出書」の提出を行います。

会社設立の日から3ヶ月を経過した日、設立の日の属する事業年度の終了する日のいずれか早い日の前日までに「青色申告承認申請書」の提出を行います。

設立第1期目の確定申告書の提出期限までに「減価償却資産の償却方法の届出書」・「棚卸資産の評価方法の届出書」の提出を行います。

支払事務所の設立から1ヶ月以内に「給与支払事務所等の開設届出書」の提出を行います。

特例を受けようとする月の前月末までに「源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書」の提出を行います。

 

 

A「都道府県税事務所・市区町村役場への届出」について 

 

会社設立後1ヶ月以内に「法人設立届出書」の提出を行います。

 

 

B「社会保険事務所への届出」について                                  

 

保険関係成立後5日以内に「健康保険・厚生年金保険新規適用事業所現況書」・「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」の提出を行います。

 

 

C「労働基準監督署への届出」について

 

従業員を雇い入れた日から10日以内に労働保険保険関係成立届」の提出を行います。  

保険年度の初日から50日以内に「労働保険概算保険料申告書」の提出を行います。

 

 

D「公共職業安定所への届出」について

 

事業所を設置した日から10日以内に「雇用保険適用事業所設置届」の提出を行います。

従業員を雇い入れた日から10日以内に「労働保険保険関係成立届」の提出を行います。  

従業員を雇い入れた日の属する月の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」の提出を行います。

                                                                                                                     

                                                                              

■<合同会社の納税について>

 

会社が国に納める税金として、「法人税」と「消費税」があります。「法人税」は、会社の所得(売り上げ−必要経費)に対して課税され、「消費税」は、設立時の資本金又は前々年度の売り上げが1000万円を超えた場合に課税されます。一方、地方に納める税金として、「法人住民税」と「法人事業税」があります。「法人住民税」には、本金の額ごとに決められている税率によって納めるもの(均等割)と法人税額によって決められている税率によって納めるものがあり、「法人事業税」は、法人所得によって3段階の税率が定められています。

 

                                                                   ■<資金の調達について>

 

介護サービス事業に限らず、実際に事業運営を行っていくにあたり、運転資金や施設等への投資資金が新たに必要となる場合も十分に考えられます。その際に知っておくと便利なのが「資金調達というものです。民間の銀行や信用金庫、「国民生活金融公庫」等の政府系金融機関、各地方自治体(指定金融機関を含む)・信用保証協会等といった機関から融資を受ける方法がありますが、自己資金との兼ね合いも含め、綿密な事業計画を立てる必要があります。
 

 

■<設立後の各種変更手続きについて>

 

会社を設立後、実際に事業を運営していくにあたっては、様々な面で各種変更手続きを行わなければならない場合が出てくることがあります。その際に必ず行わなければならないのが、定款の変更です。一般には、事業目的の変更や社員の変更等を行う場合にこの定款の変更を行わなければならないのですが、実際には、社員全員の同意を得て行うことになります(また、定款に「総社員の3分の2以上の同意によって定款を変更することができる」と規定することもできるようになっています)。そして、この定款の変更を行った場合には、管轄の法務局にて登記の手続きを行うことになっています(手続きにより、登録免許税が必要になります)。

合同会社の設立手続きについて

【合同会社の設立】

■<設立のメリット>

                                                                   @個人事業と異なり、会社の場合には対外的な信用度がアップし、金融機関から融資を受ける場合やビジネス上の取引・契約の取り決め等を行う場合に有利になります。
A株式会社と異なり、出資と経営が一致しているのですが、出資した金額の範囲内でのみ責任を負うという有限責任となります。                                                            B株式会社と異なり、自由な機関設計と運営が可能です。                                         C将来的には、株式会社に組織変更することも可能です。                                 D個人事業と異なり、様々な面で節税が可能となります。

                                                                    ■<設立時の注意点>

@設立の登記の申請時には、印鑑証明書が必要になります(代表者印・銀行印・角印といった印鑑の準備が必要です)。
A従業員を雇用する場合等には、所管官庁への届出が必要になります。
B設立まで概ね10日〜2週間程度必要となります。 また、登録免許税として60,000円(オンラインでの登記申請を行う場合には55,000円)・定款の印紙代として40,000円(電子定款の場合は不要となります。)・印鑑代等その他費用が必要となります。

                                                                   ■主な設立手続きの流れ及び申請に必要な書類としては以下の通りになります。
   

@(社員・商号・事業目的・本店所在地・事業年度・資本金の額等の会社の基本事項についての決定)
↓  
A(「定款」の作成) 
↓       
B(資本金の振り込み・「払込証明書」の作成)

C(「設立登記申請書」の作成)
↓ 
D(「代表社員および資本金決定書」・「就任承諾書」の作成)                               ↓
E(「資本金の額の計上に関する証明書」の作成)

↓                                                                  F(「OCR用紙」・「印鑑届書」の作成)

G(設立登記の申請)

H(設立登記の完了)

 

 

●<定款について>

 

合同会社の場合には、社員となる者が定款を作成し、内容についての社員全員の同意を得て署名又は記名押印を行うことが必要となります。そしてまた、この定款には、

@絶対的記載事項                                                        (=定款に必ず記載しなければならない事項)

1) 目的  
2) 商号  
3) 本店の所在地  
4) 社員の氏名又は名称及び住所  
5) すべての社員が有限責任社員であること  
6) 各出資者の出資金の額

                                                                   A相対的記載事項                                                        (=定款に規定した場合に有効であるとされる事項)

1) 業務執行社員・代表社員についての規定  
2) 利益の配当  
3) 損益分配・残余財産の分配の割合  
4) 退社の条件  
5) 解散の事由  

B任意的記載事項                                                        (=定款に任意に記載することができる事項)

1) 事業年度  
2) 業務執行社員・代表社員の報酬  
3) 社員総会の開催の規定  

                                                                   等についての事項があります。


●<商号について>

商号」とは、会社の名称のことをいいます。この商号は、これまでは紛らわしい商号をなくすために、同一の市町村内において同種の営業をしている他人が登記した商号について、その商号と類似する商号を登記することが禁止されており、会社の設立の際に類似商号が存在するかどうかについての調査を行わなければなりませんでしたが、新会社法の下ではこの規制が撤廃されることになりました。しかし、撤廃されたからといって自由に商号を定められるというわけではありません。混乱が生じないようにするために同一住所での同一商号の登記や不正目的での商号の使用は禁止されていますし、この禁止規定に違反があった場合には、使用差し止め請求や損害賠償請求を受けることがあります。このようなことにならないためにも、商号の調査(実際には法務局にて手続きします)を行っておく必要があります。また、

1 「合同会社」の文字を必ず使用しなければならない
2 他の会社と間違えてしまうおそれのある文字や会社でないものが会社とみなされてしまうおそれのある文字を使用してはならず、また、決められた文字を使用しなければならない
                                                                   とされており、注意しなければなりません。

 

●<本店の所在地について>
                                                                   会社の本店の所在地とする場所に関して、特に制限はありません。ただ、アパートや賃貸マンション等一時的に借りている場所を本店の所在地として登記するといった場合にはその物件を管理しているオーナーの方や管理会社に確認しておく必要があります。また、この本店の所在地を移転する場合には変更の登記手続きを行わなければならなくなっており、同一の法務局の管轄地域内での移転の場合は30,000円、管轄地域外への移転の場合は60,000円の登録免許税が必要となりますので、なるべく移転する可能性の低い場所を選択するのがよいでしょう。

 

●<公告の方法について>

 

一般に、公告の方法には、

 

@官報に掲載する方法                                                     A新聞に掲載する方法                                                     B電子公告

                                                                   がありますが、定款に特に規定しなければ、官報に掲載する方法を用いる旨の記載をすることになっています。


●<社員の決定について>

 

合同会社では、出資と経営が原則として一致(出資者=経営者)しており、会社の持ち主も経営者も会社に出資をした社員ということになります。合同会社の社員はそのすべてが代表権及び業務執行権を有することになります。複数の人数で設立した場合にはそれぞれが会社を代表する権限を持ち、業務行うことになるわけです。しかし、このように会社の社員全員が代表権を有しているということになれば、実際の事業の運営に支障をきたす恐れがありますので、「代表社員」を1人決めておくのがよいでしょう。また、業務執行権についてもすべての社員が有することになるわけなのですが、「出資はするが、経営には参加しない」という出資者がいる場合や「ある特定の人に会社の経営を任せる」としている場合等には、定款に規定することによって「業務執行社員」を限定することができるようになっています。             

 

●<資本金について>

実際に資本金の額を決定する方法としては、対外的な信用度という点に着目して決定する方法・必要となる運転資金から逆算して決定する方法等があります。会社としての対外的な信用度という面に着目して高めの金額を設定する、半年もしくは1年程度の運転資金を割り出し、その金額を資本金として出資する、等といった方法を用いて資本金の額を決定していく必要があります。また、実際の手順についてですが、まず社員(出資者)になろうとする者が代表者を1人決めます。そして、その代表者が個人名義で銀行口座を開設(設立後は法人名義の口座を開設することになります)し、この銀行口座に出資金の払い込みを行います。出資金の払い込みが終了すれば、出資額の払い込みを行ったことを証明する書類(出資金払い込み証明書)の作成を行うことになります。

 

●<事業年度について>
                                                                   事業年度は自由に決定することができます(必ずしも毎年4月〜翌年3月末日までとする必要はありません。但し、決算期<企業が決算を行う会計期末の時期>を、例えば、事業の繁忙期を避けて適切な時期に設定する等して事業年度を決定する必要があります)。 

                                                          

●<登記について>

 

一定の事項について広く一般に公開するために帳簿への記載と記録を行うことを「登記」といいます。会社を設立する時や組織の再編を行う時・変更すべき事項がある時等に必要とされています。この「登記」は、会社を設立する場合には、2週間以内に本店の所在地を管轄する法務局に申請しなければなりません。実際には、「設立登記申請書」・「定款」・「代表社員及び資本金決定書」・「就任承諾書」・「印鑑証明書」・「払込証明書」・「資本金の額の計上に関する証明書」・「OCR用紙」・「印鑑届書」等の書類を法務局に提出して行うことになるわけですが、登記の申請日が会社の設立日(土・日・祝日は除きます)になりますので、よく検討して行う必要があります。また、登記の申請から完了まで概ね1〜2週間程度となっています。

合同会社の特徴について

■2006年5月の新会社法の施行によって「合同会社」を設立することができるようになったわけですが、この「合同会社」は、アメリカで普及している制度を参考にしているということから、日本版LLC(=Limited<=有限> Liability<=責任> Company<=会社>)とも呼ばれており、これまでのどの会社組織にも属さない新しい会社組織です。
また、この合同会社の持つ特徴としては、主に、

1 有限責任社員のみで構成されていること                                         (=出資と経営が一致しているのですが、出資額の範囲内でのみ責任を負います。)

2 原則として社員全員が代表権及び業務執行権を有すること                             (=社員の中から代表社員・業務執行社員を決めることも可能です。)        

                                                                   3 組織の内部自治が認められることで、柔軟な運営が可能であること                        (=株式会社における取締役会や監査役といった機関を設置する必要がなく、柔軟な機関設計を行うことができ、また、出資額の比率に関係なく利益の配分を行うことも可能です。)

4 社員1人のみでの設立・存続が認められていること

5 会社の運営に関する意思決定は、原則として出資者全員の過半数の同意によって行われるものであること                                                   (=定款に業務執行社員について規定した場合には、業務執行社員の過半数の同意で意思決定を行うことになり、また、「多数決」とすることや「重要事項については3分の2以上の同意を得る」とすることも可能です。)

等といったことが挙げられています。