■「特定旅客自動車運送事業(介護事業)」を行う場合には、
1 道路運送法第6条の許可基準
2 各地方運輸局において示されている「特定旅客自動車運送事業の許可・事業計画の変更認可に関する審査基準及び標準処理期間」
の要件に適合している必要があるとされています。この「特定旅客自動車運送事業(介護事業)」の許可申請を行うのは、介護保険法の介護事業の指定を受けている介護サービス事業者が要介護認定者のみを自宅等と介護報酬の支払い対象となる医療施設等との間の送迎輸送を行う場合もしくは身体障害者福祉法・知的障害者福祉法・児童福祉法の支援費事業の指定を受けている事業者が支援費制度における支援費の支払い対象となる行為と連動した輸送を行う場合に限られています。申請の受け付けは随時行われているのですが、道路運送法第8条の緊急調整地域に指定されている地域を営業区域とする申請の受け付けは行われないことになっています(申請手続きの流れとしては、以下の通りになります)。
@管轄の運輸支局への申請書類の提出 ↓
A審査基準に基づく審査 ↓
B審査結果に基づいた許可処分の実施 ↓
C許可書の交付 ↓
D事業の開始
■「特定旅客自動車運送事業(介護事業)の許可」・「事業計画の変更認可に関する審査基準及び標準処理期間」については具体的には以下の通りになります。
●「許可」について
1)「運送需要者」
@需要者が原則として単数の者に特定されていること
A需要者が運送契約の締結及び運送の指示を直接行い、第三者を介入させない等自らの運送需要を満たすための契約であると認められること
2)「取扱客」
@一定の範囲に限定されていること
A需要者の事業目的を達成するために需要者に従属する者を送迎する場合、需要者が自己の施設を利用させることを事業目的として客を送迎する場合等需要者の負担で輸送することに十分合理性が認められる取扱旅客であること
3)「路線又は営業区域」
@需要者の需要と整合性のある路線又は営業区域が設定されていること
A路線については、事業用自動車の運行上支障のないものであること
4)「公衆の利便」
@申請に係る事業の経営により、当該路線又は営業区域に関連する他の旅客自動車運送事業者による一般旅客自動車運送事業の経営及び事業計画の維持が困難となるため、公衆の利便が著しく阻害されることとなる恐れがないこと
5)「営業所」
配置する事業用自動車に係る運行管理及び利用者への営業上の対応を行う事務所であって、次の各事項に適合するものであること
@申請者が土地・建物について1年以上の使用権原を有すること
A建築基準法・都市計画法・消防法・農地法等関係法令に抵触しないものであること
B事業計画を的確に遂行するに足る規模のものであること
6)「事業用自動車」
@申請者が使用権原を有するものであること
7)「自動車車庫」
@原則として営業所に併設するものであること(併設できない場合は、営業所から直線で2kmの範囲内にあって運行管理をはじめとする管理が十分可能であること)
A 車両と自動車車庫の境界及び車両相互間の間隔が50cm以上確保され、かつ営業所に配置する事業用自動車の全てを収容できるものであること
B他の用途に使用される部分と明確に区画されていること
C申請者が土地・建物について1年以上の使用権原を有するものであること
D 建築基準法・都市計画法・消防法・農地法等関係法令に抵触しないものであること
E事業用自動車の点検・整備及び清掃のための施設が設けられていること
F事業用自動車の出入りに支障のない構造であり、前面道路が車両制限令に抵触しないものであること(前面道路が私道の場合にあっては、当該私道の通行に係る使用権原を有する者の承認があり、かつ当該私道に接続する公道が車両制限令に抵触しないものであること)
8)「休憩仮眠施設」
@原則として営業所又は自動車車庫に併設されているものであること(併設できない場合は、営業所及び自動車車庫のいずれからも直線で2kmの範囲内にあること)
A事業計画を的確に遂行するに足る規模を有し、適切な設備を有するものであること
B申請者が土地・建物について1年以上の使用権原を有するものであること
C建築基準法・都市計画法・消防法・農地法等関係法令に抵触しないものであること
9)「管理運営体制」
@法人にあっては、当該法人の役員のうち1人以上が専従するものであること
A営業所ごとに、配置する事業用自動車の数により義務づけられる常勤の有資格の運行管理者の員数を確保する管理計画があること
B運行管理の担当役員等運行管理に関する指揮命令系統が明確であること
C自動車車庫を営業所に併設できない場合は、自動車車庫と営業所とが常時密接な連絡をとれる体制を整備されると共に、点呼等が確実に実施される体制が確立されていること
D事故防止等についての教育及び指導体制を整え、かつ事故の処理及び自動車事故報告規則に基づく報告等の責任体制その他緊急時の連絡体制及び協力体制について明確に整備されていること
E上記A〜Dの事項等を明記した運行管理規程等が定められていること
F原則として常勤の有資格の整備管理者の選任計画があること(整備管理者を外部委託する場合は、事業用自動車の運行の可否の決定等整備管理に関する業務が確実に実施される体制が確立されていること)
10)「運転者」
@事業計画を遂行するに足る員数の有資格の運転者を常時選任する計画があること
Aこの場合、適切な乗務割・労働時間を前提としたものであること
B運転者は、旅客自動車運送事業運輸規則第36条第1項各号に該当する者ではないこと
11)「法令遵守」
申請者又は申請者が法人である場合にあってはその法人の業務を執行する常勤の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む)が、次の@からGのすべてに該当する等法令遵守の点で問題のないこと
@道路運送法・貨物自動車運送事業法及びタクシー業務適正化特別措置法等の違反により申請日前3ヶ月間及び申請日以降に50日車以下の輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における当該処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現に当該処分を受けた法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む)ではないこと
A道路運送法・貨物自動車運送事業法及びタクシー業務適正化特別措置法等の違反により申請日前6ヶ月間及び申請日以降に50日車を超え190日車以下の輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における当該処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現に当該処分を受けた法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む)ではないこと
B道路運送法・貨物自動車運送事業法及びタクシー業務適正化特別措置法等の違反により申請日前1年間及び申請日以降に190日車を超える輸送施設の使用停止処分以上又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における当該処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現に当該処分を受けた法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む)ではないこと
C道路運送法・貨物自動車運送事業法及びタクシー業務適正化特別措置法等の違反により、輸送の安全の確保、公衆の利便を阻害する行為の禁止、公共の福祉を阻害している事実等に対し改善命令を受けた場合にあっては、申請日前にその命令された事項が改善されていること
D申請日前1年間及び申請日以降に自らの責に帰する重大事故を発生させていないこと
E申請日前1年間及び申請日以降に特に悪質と認められる道路交通法の違反(酒酔い運転・酒気帯び運転・過労運転・薬物等使用運転・無免許運転・無車検(無保険)運行及び救護義務違反(ひき逃げ)等)がないこと
F旅客自動車運送事業等報告規則・貨物自動車運送事業報告規則及び自動車事故報告規則に基づく各種報告書の提出を適切に行っていること
G自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律の違反により申請日前2年間及び申請日以降に営業の停止命令、認定の取消し又は営業の廃止命令の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における当該処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現に当該処分を受けた法人の業務を執行する常勤の役員として在任していたを含む)ではないこと
12)「損害賠償能力」
@旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運行により生じた旅客その他の者の生命・身体又は財産の損害を賠償するために講じておくべき措置の基準を定める告示で定める基準に適合する任意保険又は共済に計画車両の全てが加入する計画があること(公営の事業者は、この限りではない)
●「事業計画の変更の認可」について
1)1)から12)の定めるところに準じて審査することとする
2)事業規模の拡大となる申請については、申請者等が法令遵守の点で問題のないこと
●「標準処理期間」について
1)許可については3ヶ月とすること
2)事業計画の変更認可については2ヶ月とすること
■申請に必要な書類としては以下の通りになります。
1 「経営許可申請書」
2 「事業用自動車の運行管理等の体制を記載した書面」
3 「事業用自動車の乗務員の休憩・仮眠又は睡眠のための施設の概要を記載した書面(事業の用に供する施設の概要及び付近の状況を記載した書類)
@ 施設(営業所・車庫・休憩仮眠施設等)の案内図・見取り図・平面図(寸法記入)
A 営業所・車庫・休憩仮眠施設の土地・建物不動産登記簿謄本(自己所有でない場合は申請日より1年以上の使用権原を有する賃貸借契約書の写し)
B 都市計画法等関係法令に抵触しない旨の宣誓書
C 車庫前面道路の道路幅員証明書(前面道路が国道の場合は不要)
D 写真(営業所内外・車庫・休憩仮眠施設・点検清掃施設(水道等)・前面道路)
E 車両見積書・任意保険見積書・車両カタログ」
4 「申請法人に関する書類
@ 定款又は寄附行為及び登記簿の謄本
A 役員又は社員の名簿及び履歴書」
5 「各種宣誓書
@ 法第7条(欠格事由)各号のいずれにも該当しない旨を証する書類
A 審査基準の「法令遵守」のいずれにも該当しない旨を証する書類」
6 「推定による1年間の取扱旅客の種類及び運輸数量並びにその算出の基礎を記載した書面」
7 「特定の運送需要者との契約書又は協定書の写し
@ 申請者たる介護サービス事業者と運送需要者たる複数の要介護者との間に締結された介護サービスの利用に関する契約(運送契約であることが明示されていない場合を含む。)
A 会員規約等(写し)及び申請者たる介護サービス事業者の作成した会員リスト」
8 「介護保険法等による介護事業等の指定を受けている旨を証する書面」
●近畿運輸局のサイトについてはこちら。
