■介護保険制度の仕組みとしましては、主に以下の通りになっています。
●「介護保険の保険者」について
介護保険における保険者(保険金の徴収や介護サービスの給付を行う等、保険制度を運営する者)は、市町村です。市町村は被保険者である住民から保険金を徴収し、サービスの提供を行った介護保険指定事業者に対して、介護報酬の支払いを行っています。また一方で、市町村は保険者として、
1 被保険者の管理
2 要介護・要支援の認定
3 保険給付
4 介護保険に関する条例の制定
5 地域包括支援センターの設置
6 地域支援事業の実施
7 地域密着型サービスの指定や指導又は監督
等の業務を主に行っており、国・都道府県・医療保険者が市町村を重層的に支えるという形がとられています。
●「介護保険の被保険者」について
被保険者には、「65歳以上の第1号被保険者」と「40歳〜65歳未満の第2号被保険者」の2種類があります。 「第1号被保険者」は、申請をすればいつでも要介護認定の調査を受けることができ、その結果、要支援者と認定されれば「予防給付」、要介護者と認定されれば「介護給付」の対象となります。 「第2号被保険者」は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病「特定疾病」、具体的には、
1 ガン
2 関節リウマチ
3 筋萎縮性側索硬化症
4 後縦靭帯骨化症
5 骨折を伴う骨粗鬆症
6 初老期における認知症(アルツハイマー・脳血管性認知症等)
7 進行性核上性麻痺/大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
8 脊髄小脳変性症
9 脊柱管狭窄症
10 早老症
11 多系統萎縮症(シャイ・ドレーガー症候群等)
12 糖尿病性神経障害/糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13 脳血管疾患(脳出血や脳梗塞等)
14 閉塞性動脈硬化症
15 慢性閉塞性肺疾患(肺気腫・慢性気管支炎・気管支喘息・びまん性汎細気管支炎等)
16 両側の膝関節又は股関節に著しい変型を伴う変形性関節症
等によって要介護状態と認定されれば、「第1号被保険者」と同様のサービスを受けることができるようになっています。
●「介護保険の要介護度の区分」について
要介護度は、「要支援1・2」と「要介護1〜5」の7段階に区分されています。 要支援者の場合には、地域包括支援センターが介護予防に関するマネジメントを行い、センターに所属する保健師等がケアプランを作成し、介護予防を中心としたサービスの提供を行います。 要介護者の場合には、居宅介護支援事業者がケアプランを作成し、サービスの提供を行います。 要介護度別の状態像と1ヶ月のサービスの利用限度額については以下の通りになります。
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要支援1 |
基本的な日常生活はほぼ自分で行えるが、一部について支援が必要である状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は4970単位 |
| 要支援2 | 立ち上がりや歩行が不安定で、入浴や排泄等で一部について介助が必要であるが、改善の可能性がある状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は10400単位 |
| 要介護1 | 立ち上がりや歩行が不安定で、入浴や排泄等で一部について介助が必要である状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は16580単位 |
| 要介護2 | 起き上がりが自力では行えず、また、入浴や排泄等で一部又は全部の介助が必要である状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は19480単位 |
| 要介護3 | 起き上がりや寝返りが自力では行えず、また、入浴や排泄、衣服の着用や脱衣等で全部の介助が必要である状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は26750単位 |
| 要介護4 | 入浴や排泄、衣服の着用や脱衣等で全面的な介助が必要である状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は30600単位 |
| 要介護5 | 生活の全般について全面的な介助が必要である状態/1ヶ月あたりのサービスの利用限度額は35830単位 |
●「介護保険の保険料と利用者の負担」について
「第1号被保険者」の保険料は、居住する市区町村における介護サービスの普及度に応じて所得段階別に決定されます。 「第2号被保険者」の保険料は、加入する医療保険の保険者ごとに保険料の総額の割り振りを行った上で各医療保険の算出方法によって保険料が決定されます。 サービスの利用者は原則として費用の1割を負担(施設の場合には居住費や食費も負担します)しますが、その費用の一部は、所得税の医療費控除の対象になるとされています。
●「介護保険の財源」について
介護サービス事業者に対して、利用者の自己負担分(1割)を除く9割が介護保険から支給されます。 公費としての負担割合は国が25%、 都道府県や市区町村が12.5%となっており、保険料は第1号被保険者の保険料の納付分が18%、第2号被保険者の保険料の納付分が32%でそれぞれ賄われています。
●「介護保険サービスの種類」について
介護保険の給付の対象となるサービスには、
1 居宅介護サービス
2 地域密着型介護サービス
3 施設介護サービス
の3種類があります。
●「介護サービスの利用」について
介護サービスの利用手続きの流れとしては、以下の通りになります。
1)本人や家族が市区町村の窓口に保険証を添えて要介護認定の申請を行います。
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2)市区町村の担当職員や委託を受けた認定調査員からの訪問調査を受けます。
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3)訪問調査の結果と主治医の意見書を基にして介護認定審査会が審査し、要介護度(自立・要支援1〜2・要介護1〜5の8段階)の判定を行います。
↓
4)介護認定審査会の認定結果が原則として申請後30日以内に郵送にて通知されます。
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5)申請者が介護予防給付の対象となる「要支援1・2」と認定された場合には、地域包括支援センターが介護予防サービス計画の作成を行い、介護給付の対象となる「要介護1〜5」と認定された場合には、居宅介護支援事業者がケアプランの作成を行うことになっています。
